若手クロストーク集合写真
こんな幸せな仕事を、 僕たちは選びました。
金森 玲
Masato Ishii 石井 雅人

大学病院産婦人科 医長 / 助教

専門/担当分野:産婦人科一般

聖マリアンナ医科大学医学部
卒業(2019年)

佐治 正太
Shota Saji 佐治 正太

大学病院産婦人科 医長 / 助教

専門/担当分野:産婦人科一般

聖マリアンナ医科大学医学部
卒業(2019年)

八幡 将喜
Masaki Yahata 八幡 将喜

大学病院産婦人科 医長 / 助教

専門/担当分野:産婦人科一般

新潟大学医学部
卒業(2019年)

※役職・資格は取材当時のものです。

こんなにいい笑顔に出会える。なんて幸せな仕事なんだろう。

みなさんが、産婦人科医になろうと思ったきっかけは?

母が私を産んだ時、お産に時間がかかって鉗子分娩だったそうなんですけど。一瞬だけ新生児仮死になったというのを中学生の時に聞いたのが、最初のきっかけです。自分も出産に関わって、人の命を救えるような仕事がしたいと思うようになりました。医師ではないのですが親が医療従事者だったことも、影響していると思います。

私は高校生の時、獣医をしている父に突然、「犬の帝王切開を手伝って」と頼まれたのがきっかけ。生まれたばかりの犬の赤ちゃんを患者さんに連れていったのですが、その時の患者さんの反応が、今でも忘れられなくて。あ、こんないい笑顔するんだ。赤ちゃんを取り上げるって、こんないい笑顔に出会える仕事なんだって知って、産婦人科医になりたいと思うようになりました。ちなみに、猫アレルギーだったので、親を継ぐことは考えていませんでした(笑)。

佐治とは一緒に実習でいろんな科を回っていたんですが、毎回お産の時に泣いてましたね(笑)。

患者さんの前で泣くなと言われていたから、こっそり隣の部屋に行って(笑)。毎回、家族のドラマを考えちゃって泣けてくるんですよ。高校生の時の選択は間違っていなかったなってその時に思いました。よく言われることですが、産科って唯一「おめでとう」が言える科。医師になりたくて医学部に入ったというより、周産期に関わるなら産婦人科しかなかった、という感じですね。

私の場合、親が産婦人科医で開業しているんですけど。自宅から離れた場所で開業していたこともあって、毎日帰りも遅いし、親の仕事のことは全然知らないまま育ちました。医学部に進もうと決めた時も、赤ちゃんとか小さい子供が昔から好きだったこともあって、子どもに関わる小児科や小児外科を考えていました。産婦人科に決めたのは、実習で不妊治療の末に授かったお子さんの出産に立ち会ったことがきっかけ。赤ちゃんの人生のスタートラインに立ち会えるって、なんて幸せな仕事なんだろうと思ったんです。

聖マリ卒も、そうじゃなくても。同期3人の硬い絆。

みなさん、聖マリアンナの卒業生なんですか?

石井と私は聖マリ出身ですね。初期研修の時は一度外に出て、別の大学病院も経験してみたのですが、学生時代にお世話になった教授から「一回でいいから、聖マリも見学に来て」と口説かれまして、今に至ります(笑)。初期研修でお世話になった大学病院は、同期の人数が多く競争率が高い。一方で、聖マリは人数が少ない分、「これがやりたい!」と手をあげたことは、ほとんど実現できる。そういった意味でも聖マリを選んでよかったなと思いますね。

私は初めから聖マリ一択。母校で医師として学び続けたいという想いがありました。学生の頃から、産婦人科に入局している先輩たちの様子を見て、雰囲気の良さは知っていて。表面上の付き合いではなく、お互いにリスペクトしあって、信頼しあって働いている様子に惹かれたんです。

ちなみに、私たち3人が同期なんですが、八幡だけ国立大出身。はじめは、どんな奴が来るんだろうとドキドキしていましたが、フタをあけたら一番、八幡が聖マリアンナっぽい人間でした(笑)。

え、そう?(笑)。私は地方の国立大学に進んだのですが、もともとは神奈川出身。地元に戻ろうというのは決めていたので、県内の病院で探していました。聖マリに見学に行った時に、みなさんが本当に歓迎してくれて、聖マリのウェルカムな感じに驚きました。産科の教授も婦人科の教授もすごく熱心で、距離が近くて。医局全体の和やかで温かい雰囲気も魅力的でしたね。もうひとついいなと思ったのは、同期が男性2人だったこと。他の病院は、同期が女性ばかりだったこともあって、ちょっと肩身が狭そうだなと感じたのです。まさか入局後、佐治、石井とここまで密接に働くことになるとは思ってもいませんでした。

この3人で緊急帝王切開したりね。

赤ちゃんを5分で出すよっていう、グレードAの緊急帝王切開手術。赤ちゃんの心音が落ちていて、一分一秒を争うような。めちゃくちゃ緊張したけど母子ともに無事で、本当にホッとしたよね。

成長できるチャンスがある。支えてくれる人がいる。

後輩におすすめしたい聖マリアンナの魅力とは?

他の医局に比べて人数が少ない分、一人あたりのチャンスがたくさんあると思います。私自身は今、婦人科をメインで担当しているのですが外科に近いような仕事が多くて腹腔鏡の面白さに目覚めました。縫合のタイムトライアルをしたり、「100回結ぶ時間を毎日書きなさい」と指導をしてもらいながら、ちょっとずつ力がついている感覚がありますね。

規模の大きな大学病院では経験できないようなことを、若いうちから経験させてもらっている感覚はいつもありますね。それこそさっきの緊急帝王切開もしかり。学会も多いので勉強の機会も多いですし、先生たちも後輩の指導に熱心な方が多いです。入局して数年が経ち、私も研修医や新しく入局した先生に対して、教える機会も少しずつ増えてきています。先輩たちに指導してもらったように、しっかり向き合っていきたいと思います。

八幡は本当に教育熱心だよね。教えるのって、手間も時間もかかるはずなのに、まったく面倒くさがらずに、進んで教えてる。同期ながらすごいなと思いますね。

これから取得したいサブスペシャルティはありますか?

私は超音波が好きなので、まず取りたいのは超音波専門医。あと胎児心エコー認証医を取りたいと思っています。

女性医学の知識も求められるので、女性ヘルスケア専門医は取りたいですね。

私は内視鏡や子宮鏡の専門医は取りたいと思っています。ゆくゆくはロボット手術の専門医も取りたいですね。

母数が少ないから資格が取れたら早めに執刀できるんじゃない?

それを密かに狙っています(笑)。

人生の大切な瞬間に、これからも寄り添い続ける。

これからどんな医局にしていきたいですか?
後輩たちに伝えたいことがあれば教えてください。

「楽しい」が一番だと思います。みんなやりたいことはそれぞれあるから、それを邪魔しない環境、のびのびと挑戦できる医局にしていきたいと思いますね。

私も同じかな。後輩のみなさんには楽しんでほしいですね。ハイリスクな妊婦さんに寄り添って、出産にまで立ち会って「おめでとうございます」って言える。この仕事がやっぱり好きだから、産婦人科の楽しさや、やりがいは、これからも後輩たちに伝えていきたいですね。

私は今、婦人科がメインなので、婦人科のやりがいも後輩のみなさんに伝えていきたいです。婦人科はがんの患者さんが多いのですが、その方の人生に寄り添って、「聖マリでよかった」「この先生でよかった」と思ってもらえるように最善を尽くすのも、医師のやりがいだと思うんです。一度、泣きそうになったことがあるんですけど。がんが再発してしまったおばあさんで、最期の瞬間に個室に入りきらないくらい家族が来て。お子さんとかお孫さんとかご家族のみなさんに「先生ありがとう」と言われた時は、涙がこぼれそうになって。

ご家族の前ではしっかりこらえた?

なんとかね。

産科って10ヶ月だけど婦人科って10年とか、それ以上の付き合いになることもあるもんね。

患者さんと3ヶ月に1回とか、半年に1回お会いして、近況をお聞きしたりするんですけど。そんな何気ないやりとりをしながら、患者さんの人生に長く寄り添えるのは、やりがいがありますね。

※役職・資格は取材当時のものです。

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