Newcomer4

令和3年度
仲村 将光
Masamitsu Nakamura

 2021年3月より、聖マリアンナ医科大学産婦人科学教室でお世話になっております仲村将光と申します。勤務地は横浜市西部病院で、約10年ぶりの神奈川県勤務となります。生まれは沖縄県で昭和大学医学部入学までおりました。卒業後、昭和大学医学部産婦人科学講座に入局し、出張先を含め19年間勤務していた昭和大学を離れ、現在に至っております。学生のころから、手術治療を行うことができる外科医にあこがれておりましたが、紆余曲折ののちに産婦人科医になりました。手術の分野は異なりますが、産婦人科も外科系の一つであり、比較的早い時期から手術をさせてもらえることが魅力で入局を決めました。大学病院や出張病院での研修を終えたそんな私は気づけば、サブスペシャリティを周産期に向けておりました。腫瘍の手術も魅力的でしたが、周産期医療への興味が勝って現状があるのだと思います。
 当時は、臨床研修医制度の変革期で、医師の初期研修が義務化され、その研修期間(2年間)は新卒者の入局者がなくなり、マンパワーが少なくなっておりました。時期を同じくして、周産期医療は『妊婦のたらい回し』、『福島大野病院事件』といった事件が発生し、産婦人科への風当たりが強い時期でした。大学病院で現場にいた私は、その風当たりに吹き飛ばされそうになっていましたが、周産期医学の研究に足を踏み入れていたところでした。厳しい状況のなか、臨床と研究を両立するのは容易ではありませんでしたが、日々の臨床や研究は当時の私の血となり、肉となっていたのだと思います。当時の大変な時期に得られた様々な臨床での経験を基礎研究や統計学によって明らかにすることができるのだと思いました。現状も継続して、周産期医療に携わっておりますのは、その経験が基盤になっていると思います。
今後は、聖マリアンナの先生方と一緒になって、周産期医学を含めた産婦人科学を盛り上げていければと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。