Course1

講座|教授
一人ひとりの力が
真に問われる医局。
鈴木 直NAO SUZUKI
教授

早いうちから医師として研鑽を積める場。

当院の特徴は大きく3つあります。1つ目は、産婦人科のすべての領域を一箇所で学ぶことができるということ。周産期、婦人科腫瘍、生殖医学、女性医学、そして低侵襲手術、遺伝診療の4分野6領域。当院の規模感で、これらすべてを提供できる病院は、そう多くはないでしょう。さらに、早い段階から最前線で活躍できるのが、2つ目の特徴です。周りを見渡しても、若くして医局のなかで責任あるポジションを任されているメンバーばかり。私自身、教授になったのは45歳の時。年次に関わらず、医師として研鑽を積める場だと思います。3つ目は、女性医師が長く働ける環境があるということ。出産後も離職することなく、復帰しやすい医局にしたい。その思いから、女性医師たちの声に耳を傾け、働きやすい環境づくりに力を入れています。

他を受け入れ、他から学ぶ土壌。

私が海外に留学したのは、医師になってから6年目のこと。カリフォルニア州のバーナム研究所で着床のメカニズムを研究するチームに参加していました。留学先で、海外の質の高い研究に触れたことが、その後の医師人生に大きな影響を与えていると感じます。だからこそ、若手医師にこそ海外留学を経験して欲しいというのが私の考え方。また、国内留学の機会も多く、他大学からの留学生の受け入れにも当院は積極的です。他流試合をすることが、個々のスキルのさらなる向上につながると考えています。聖マリアンナ医大出身者のみならず、現在医師たちの出身大学は15を超え、多種多様な経歴、経験のある医師たちが互いに切磋琢磨しています。違いを受け入れ、他の良いところを素直に吸収する土壌があるところも、当院の魅力だと言えるでしょう。

多くの症例と、多くの期待を集める。

「一身独立して一国をなす」。これは尊敬する福沢諭吉先生の言葉です。私が考える理想の医局像は、この言葉の通り、一人ひとりが強くなることで、チーム全体として強くなること。当院は規模の大きな病院でもなければ、国公立の冠のついた大学でもない。だからこそ、一人ひとりの医局員の力が、真に問われる大学病院。それぞれが「一身独立」して行けば成長することで、医局全体がさらに強くなると私は考えています。政令指定都市、川崎市の150万人の命を守る拠点であり、最後の砦。それだけ多くの症例が集まり、多くの期待を背負っている。決して楽な診療科ではないけれど、大変な思いをする分だけ、成長のチャンスがたくさんあります。研修医として当院に来てくれた先生方には、決して後悔はさせないつもりです。皆さんの人生を、責任を持ってお預かりします。